粉体塗装

粉体塗装とは

粉体塗料について

一般的な液状の塗料とは異なり、粉体塗料は樹脂の粉末です(小麦粉をイメージしてください)。 シンナーを使用しない、塗着しなかった塗料を回収再利用できるので、環境に極めて優しい塗料として、注目を集めています。 30年前からガードレール・道路標識・鋼製高欄などの道路資材や、住宅鉄骨部材に広く粉体塗装は適用されてきました。 近年では、冷蔵庫や電子レンジの家電製品や配電盤、自動車部品等へ広く使用されています。 弊社では主に熱硬化性粉体塗料を使用しております。

粉体塗料の樹脂タイプと用途

熱硬化性粉体塗料の樹脂タイプとしてはエポキシ、ポリエステル、フッ素などがあり、用途に合わせて使い分けられます。

樹脂タイプ エポキシ樹脂 エポキシポリエステル樹脂 ポリエステル樹脂
特徴 鉄・亜鉛メッキ等への密着力・防錆力に優れる 絶縁性や耐薬品性にも優れる 平滑性に優れ、塗料は比較的安価 平滑性と耐候性に優れる
弱点 太陽光の紫外線で劣化し、3カ月でチョーキング現象が発生する 太陽光の紫外線で劣化し、3カ月でチョーキング現象が発生する 強アルカリにより加水分解する
用途 水道用鋳鉄管 住宅鉄骨部材 防錆鉄筋 自動車部品 鋼製家具 自動車部品 道路資材(標識・高欄・照明) フェンス(防風・外構) 配電盤ボックス 家電製品(冷蔵庫・電子レンジなど)
樹脂タイプ 高耐候性ポリエステル樹脂 フッ素ポリエステル樹脂 フッ素樹脂
特徴 標準ポリエステル樹脂より耐候性に優れる 耐候性に非常に優れる(フッ素樹脂と同等) フッ素樹脂より安価 耐候性に非常に優れる フッ素樹脂より安価
弱点 ポリエステルよりは高価 ポリエステルよりは高価 ポリエステルよりは高価
用途 道路資材(標識・高欄) フェンス(防風・外構) ビル内外装建材 道路資材(標識・高欄) フェンス(防風・外構) ビル外装建材 道路資材(標識・高欄)建築部材(フェンス) ビル外装建材

前処理

粉体塗装を施す前に、母材の下地処理を実施します。前処理は塗膜性能を最大限に引き出すために不可欠な工程です。 弊社では下記の処理を施すことが可能です。

リン酸亜鉛皮膜 SEM写真
リン酸亜鉛皮膜
SEM写真

①リン酸亜鉛皮膜処理 (薬品処理)

基本工程

アルカリ脱脂→水洗→酸洗(※)→水洗→表面調整→化成皮膜処理→水洗→湯洗 ※酸洗:塩酸で鉄材のスケール(黒皮)や錆を除去します。溶融亜鉛メッキ部材に対してはこの工程を省きます。

皮膜の表面性状

 左図の様にリン酸亜鉛のち密な針状結晶を生成させ、母材の腐食を抑えると同時に、母材と塗膜を強固に結びつけます。 自動車・家電製品・道路資材・建材等で幅広く使用されている皮膜です。

 用途

耐食性が必要な屋外製品に対し、実施します。

 

②リン酸鉄皮膜処理 (薬品処理)

基本工程

脱脂・化成皮膜処理→水洗→水洗

 

③ブラスト処理 (物理的処理)

スチールグリッドブラスト処理により、鉄部材のスケール(黒皮)や錆を除去すると同時に、表面を凹凸に粗らすことで塗装の密着性を向上させます。

 

塗装方式

塗料は専用のガンから吐出されるときに、10 万ボルトの高電圧が印加され、帯電し金属ワークに静電気的に付着します。 その後200℃10分間焼付け、塗料を溶融・硬化させます。(下図参照)

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焼き付け

粉体塗料は静電塗装後に焼き付けを施す必要があります。 一般的には180℃20分~200℃10分間程度焼きつけることで粉体塗料を溶融・熱硬化させ、強靭な塗膜を形成します。
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